バランスのとれた計画
「快適な住宅」とは、「冬暖かく、夏涼しい住宅」です。日本は南北に長く四季があり、夏と冬では 自然環境が大変異なりますので、さまざまな工夫が必要です。
冬は、室内から熱をできるだけ逃がさないように断熱化や気密化を図りますが、夏は、逆に室内の 熱を逃がして涼をとります。それには、通風や排熱が大切です。また、入る熱については、冬は日射 による熱を十分に活用し、夏は日射を遮蔽してできるだけ熱を入れないようにします。
このように、夏と冬では、相反することが要求されますので、両方に対応するよう、バランスのとれた計画が大切です。

断熱と気密
躯体の断熱
断熱化の基本は、住宅の外気に接している部分(床、外壁、天井・屋根等)を、断熱材で隙間なくすっぽりと包み込み、断熱層を連続させることです。
隙間があると、熱が室内から室外へ逃げたり、その逆に、室外からの熱が室内に侵入することにな ります。また、断熱性能に問題があると、結露の原因にもなり建物の耐久性を低下させる場合もあります。

開口部の断熱
住宅の断熱化では、窓などの開口部の断熱性能を高めることが大変有効です。
冬の暖房時に室外に逃げる熱のうち、48%の熱が開口部から逃げています。これは、外壁の 19% と比べると、開口部の面積が外壁の面積より少ないにも関わらず、熱の損失量は外壁の 2.5 倍という ことになります。

住宅の気密化
住宅を気密化する主な目的としては、以下のような事項があげられます。

令和2年度 国土交通省補助事業 住宅省エネルギー技術講習テキスト【第二版令和3年3月】抜粋
開口部の日射取得と日射遮蔽
断熱化や気密化されている住宅では、開口部から入ってくる日射熱は冬の場合はとても有効ですが、 夏は室内に熱が侵入すると、それを室外に排出することが難しくなります。
冬は、なるべく日射による熱を室内に入れることにより、暖房に必要なエネルギーを削減し、逆に 夏は、日射を遮蔽し、室温の上昇を抑えることで、冷房に必要なエネルギーを削減します。このよう に季節によって相反する要求を考慮し、バランスよく日射をコントロールします。
具体的な方法として、植栽、軒の出や庇、ブラインド、障子等があります。

通風計画
冷房に頼らなくても、自然の風を取り入れることにより、夏の暑さを和らげ、快適な住まいづくり ができます。地域や周辺環境により、風向きや風の通り道は異なります。風通しをよくするためには、 地域ごとに異なる風の特性を理解し、屋外から屋内に、屋内から屋外へと、風を誘導するようにしましょ う。庭などの外構計画や昼間の採光利用など、積極的に自然を取り込んだ設計をしましょう。

外皮性能を向上することのメリット
外皮性能を向上させると、毎日の生活において次のような変化があります。
●省エネルギーによる経済変化
・暖冷房費の負担が軽減される。
・小さい容量の暖冷房機器でも対応することができる。
●温度環境がもたらす暮らしの変化
・暖房温度を低めに設定しても、暖かく快適になる。
・冷房温度を高めに設定しても、涼しく快適になる。
・室内の温度むらが小さく、カビや結露が発生しにくい。
・廊下なども寒くならない。
・温度低下が小さく、朝の台所の仕事も楽になる。
・お風呂場の室温が低下しにくい。
・インフラが途絶えたとき温度降下がしにくい。

・断熱性の異なる住宅での温度変化
写真 1.3.1 は、外皮の断熱性能が異なる3つの部屋(ショールーム)を撮影したサーモグラフ画 像です。青くなるほど温度が低く、赤くなるほど温度が高いことを示しています。断熱性能によって、 窓、壁、天井、床の温度が違うのがわかります。


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