天井断熱と屋根断熱
住宅の上部での断熱工法は大きく分けて天井断熱工法と屋根断熱工法があります。
天井断熱
天井の野縁材や天井材の裏側(上側)に断熱材を敷設します。

【メリット】
・断熱材の厚さに制限がない
天井断熱の場合は天井懐の許す限り、断熱材を厚く施工が可能です。
・コストが抑えられる
屋根よりも面積が少ない為、施工費が安くなります。
使用する断熱材がグラスウールやロックウールなので材料費も安価でコスト削減につながります。
【デメリット】
・小屋裏空間の活用が不可
小屋裏の収納は収納部を覆えば設置可能になりますが、小屋裏を使用したロフトや勾配天井といった空間を利用することはできません。
・丁寧な施工が必要
天井を吊る材がたくさんあり、それを隙間なく断熱材を敷き詰めるためには丁寧な施工が必要となります。
天井断熱採用時の注意事項
天井断熱も条件が揃えば結露が発生します。
天井断熱に必要なのが「小屋裏換気」です。

屋根と天井の間の空間を小屋裏と呼び、小屋裏に外気を取り入れて換気をします。
小屋裏の夏場の温度は60~70度まで上がるといわれています。
夜になり温度が低下すると、小屋裏に結露ができてカビの発生や木材などの劣化に繋がります。
小屋裏換気は軒裏や棟に換気部材を取り付けて空気の流れを作ります。
小屋裏に空気を送る仕組みは、風圧力の利用と小屋裏内の温度と外気の温度差の利用です。
屋根断熱
屋根の垂木間に断熱材を施工します。

【メリット】
小屋裏も室内と同様に温熱環境になるため、小屋裏空間を自由に利用できます。
小屋裏収納やロフト、勾配天井を設けられるためデザイン的に変化をつけ開放感のある室内にすることができます。
天井断熱の場合は小屋裏全体の空気が熱せられ輻射熱で2階の部屋が暑くなりがちですが、屋根断熱の場合は輻射熱の心配がほとんどありません。
【デメリット】
工事費用が高くなる
天井よりも屋根の面積が大きいこともあり、断熱材がその分多く必要になります。また、手間がかかるため工事費用が天井断熱よりも高くなります。
・断熱材の厚さに制限がある
天井断熱では天井の上に敷く断熱材の厚さに制限はありませんが、屋根断熱の場合はある程度厚さが決まっています。
屋根断熱の注意点
屋根通気が必要となります。
屋根部分に熱が溜まりにくくするために空気が流れる層を作る事です。
屋根断熱とする場合は部屋内側に防湿層を設けることも重要になります。
防湿層とは、部屋の中の湿気を屋根の断熱材や構造材に入り込むことを防ぐために、湿気を通さない絵のような防湿気密シートなどを貼り付けることで、湿気を通さないようにすることです。

これは壁を断熱する場合に防湿層が重要になるのと同じ理由です。
家の中の湿気が断熱層の外側の高温部分に触れてしまうと、逆転結露と言う現象を起こして、結露を発生させてしまう可能性があります。
この逆転結露は屋根の内部で発生するため、知らないうちにカビや腐食を誘発し、屋根野路板をダメにしてしまう可能性があります。
屋根断熱をする場合は部屋の内側に防湿層を施すか、結露計算で、結露が発生する可能性がないことを確認して計画を行う事が重要となります。
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